コラム
Sysmex Theranostics Report

重要用語解説

GEO(Gene Expression Omnibus)

アメリカ国立衛生研究所(NIH)の一部門であるNCB(I National Center for Biotechnology Information)が運営・提供している遺伝子発現情報のデータベース。主にマイクロアレイデータが蓄積されている。

Multi-gene Classifier

多重遺伝子診断法。遺伝子診断の中でも、マイクロアレイ等を用いて一度に多数の遺伝子の発現を測定し、癌の種類や予後を診断・予測する方法。こうして構築された診断・予後予測法自体はClassifierという。

Oncotype DX ®

Genomic Health社が提供している検査の名称。FFPE検体からRNAを抽出し、21遺伝子についてRT-PCRで発現解析を行い、乳癌再発リスクをLow、Intermediate、Highの3ランクで判定する。測定する21遺伝子にER、PR、HER2が含まれるため、これらの測定結果も返却される。

PEPI score(preoperative endocrine prognostic index)

腫瘍径、リンパ節転移の有無、Ki67の発現レベル、ERのステータスの4項目から術後再発のリスクを計算する方法。術後化学療法を行うかどうかの判断に使用できる。

Recurrence Online

ハンガリーのセンメルヴェイス大学の研究グループが作成しているホームページで、Affymetrixのマイクロアレイデータを入力すると、Oncotype DX®と同じ21遺伝子について解析し、類似の結果を返してくれる機能がある。

RNAlater ®

Life Technologies社の商品名。組織サンプル中のRNAを安定化し、遺伝子発現プロファイルの解析用に組織を保存するための溶液。CurebestTM 95GC Breastを利用する際は検体をこの溶液中で保存し提出することも可能。

ROC(Receiver Operating Characteristic)カーブとAUC(Area Under the Curve)

検査の診断性能を評価する場合や陽性/陰性を判断するカットオフ値を決める際などに使用される、縦軸が感度、横軸が1-特異度で描かれる曲線がROCカーブである(例:図10)。このROCカーブの下面積、AUCは、感度および特異度が高い検査では大きく、低い検査では小さくなる。Classifier構築の際は、AUCが最大になる(感度および特異度が最大になる)遺伝子数を知る必要があるため、縦軸がAUC、横軸が遺伝子数のグラフを作成し、AUCが最大となる遺伝子数を求めることが多い(例:図1右側のグラフ)。

Training SetとValidation Set

Multi-gene Classifierを構築する際には、診断結果や予後が特定されている患者の遺伝子発現データを多人数分集める必要がある。その上で、集めたデータの一部からClassifier構築に使用するデータセットを作成する。これをTraining Setと呼ぶ。ClassifierはTraining Setのデータを診断・予後予測できるように数学的に構築されるため、Training Setに対しては最適なClassifierとなっているものの、実際に他の患者集団に使用した場合に有用かどうかはTraining Setのみからは判断できない。そこで、Training Setのデータと完全に独立したValidation Setを作成し、このデータを用いて構築したClassifierがどの程度正確に診断・予後予測できるかを検証する。

略語集

ALND : axillary lymph node dissection

BCS : breast-conserving surgery

CNB : core needle biopsy

DMFS : distant metastasis-free survival rate

FFPE : formalin-fixed paraffin-embedded

FISH : fluorescence in situ hybridization

IHC : immunohistochemistry

NAC : neoadjuvant chemotherapy

NCCN : National Comprehensive Cancer Network

pCR : pathological complete response

SLNB : sentinel lymph node biopsy

VAB : vacuum-assisted biopsy

第104回日本病理学会総会ランチョンセミナー15 (2015年5月1日) より抜粋
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